二戸は岩手県、三戸は青森県。田子も青森県。
今回、県境を何度行き来したでしょう。でも生活圏、文化圏に線は引けませんからねえ。
朝8時、二戸市役所農林課の小林さんに、三戸の小山田煎餅店に連れてってもらいました。
小林さんは、北のコナモン博覧会の実行委員でもあり、市を代表して、大阪まで視察にもこられてて、今回も私のわがままをきいていただきました。
さて、小山田煎餅さんは、ジルケン(八戸せんべい汁研究所)所長の田村さんが大好きなお店で、前回こちらの煎餅やミミを田村さんが届けてくださり、実際につくっておられるところがどうしても見たかったのです。
でも八戸からより、二戸からのほうが近くて意外。
これは、せんべいの生地。小麦粉と塩、思ってた以上にゆるめで、驚きます。
年代モノの桶も素敵。
焼き台のそばに広げられた生地。少しずつ切って、粉がまぶされます。
奥では、煎餅のミミをぬく作業、袋詰め作業、休む間もありません。
いよいよ焼きに。5枚の型が、10連、1時間に500枚焼けるといいますから、1枚につき、7秒ぐらいかかる計算です。朝6時から、11時間焼き続けても大丈夫という、二代目、小山田美穂(まさお)さん。
昭和10年10月31日創業、ということで、この焼き器も当時のまま現役です。
兼業の煎餅屋さんが多かった当時、お父さんが、昭和5年からはじめていた菓子屋から、煎餅一本にしてスタートしたといいます。
てんぽ煎餅をおねがいしました。
薄さの度合いで、10円、30円、50円とランクがあります。
焼きたての煎餅は、焼きたてのたこ焼にはまねできない、素朴さと故郷感満載。
いや~感激だらけで1時間があっというまでした。
それだけこの地では、煎餅が必須。その証拠に、お客さんがひっきりなしに、何枚、何十枚と買っていかれます。
1万人あまりの町とは思えない、人の出入り。
煎餅は常備菜、っていうか、常備煎餅。
煎餅なしの生活なんて、この町では考えられないのだと思います。
農業との兼業ながら、当時は96軒あった煎餅店。いまは6軒ぐらいだそうです。
そのなかでもリーダー的存在の小山田さん。
大阪人顔負けのおしゃべり、小山田節。
南部煎餅の星、最高のご主人でした!またぜったい来ますからね~!!!