工藤保則著 『中高生の社会化とネットワーク』 2010.2.28 ミネルヴァ書房
著者は私の 落語の導師でもあり、関西の社会学者のホープ。
一見、コナモンとは無関係な学術書です。
が、子供たちが社会化するという 10歳前後は、お友達といろんなことを作り出す年頃で、
家での誕生会ひとつとっても、ただプレゼント交換して、ゲームしてケーキを食べ て・・では満足しなくなっている年頃だと思います。
この世代に、タコパー、オコパーは有効なお楽しみ。おススメです!
私も、小学生の頃、いろんなお誕生会を経験しましたが、
自分でおにぎりを作るおにぎりパーティや、もちろんタコパーの思い出が楽しい記憶としてよみがえります。
この本には、あえて「引きこもり」と いう言葉は登場していません。
でも近年増加の一途である自殺の問題以上に、「引きこもり」は深刻な現象です。
社会の病理である「引きこも り」も、当事者の10歳前後の社会化がカギだと思われます。
ゲーム時代にはいって久しいですが、「ゲームで遊ぶ」から「ゲームを遊ぶ」ことが果たせなかった子供たち。
その過渡期をクリアできない子供たちへの警鐘として、この本は重要な問いかけをしていると思います。