津むらさんに初めてうかがってから、もぅ何年になるでしょう。
東京のグルメおやじ森枝卓士さんとともに出かけると、門上武司さんもいらしてて、私の大阪ガイド(昭文社)に、津むらの紹介をしてもらったきり、私は食べてないのがやっと叶うと張り切っていたのを思い出します。
最初から最後まで、ほんまもん。でも当の御主人は飄々とされてて、赤ワインを楽しげにあけてくださるのでした。
和食にワイン、がまだまだ珍しかった頃のことです。
そしてついに津むらさんは、ワインの新世界のなかでも究極にすごい土地にいかれることとなり、閉店が決定しました。
私がお金持ちなら、毎晩通っても飽きないことは百も承知ですが、実はあれ以来チャンスがなく、この日のこととなってしまったのです。
一、赤貝と鳥貝、新わかめ、菜の花、千住ねぎの黄身酢あえ、ちょこんと松の実
二、甘鯛の蕪蒸し
三、長崎天然平目のお刺身
四、煮穴子のお寿司・・・煮穴子を仕上げに笹をあてて焼き、香りづけするという濃やかさ
五、鹿児島の筍、空豆、飯蛸、木の芽ジュレあえ
とりあえずこれが前半です。スタートの彩りからして、赤貝を食べる瞬間泣きそうでした。
また、絶品のお刺身。私は刺身、とくに白身に感動する人ではないのですが、ここはちがうのです。もっちり、やんわり、ふうわりと・・白身もこれなら許せます。
といことで、後半もお楽しみに。