京都のどまんなか、団栗通りの入り口にある蛸長は、私の立命館時代の恩師、井上純一先生のお気に入りですが、その暖簾をようやく、くぐることができました。
京都ならではの淡白なおだしではありますが、その奥深さは、日本人特有の行き届いた滋味といいましょうか。
定番の大根にはじまり、豆腐、ひろうす、ふき、宝袋、すり身、まぐろ、昆布巻きの金時人参、そして、蛸。どれも素材の味を最大限にひきだした、関西おでんの絶品です。
添えられた青ねぎとおだし、からしだけでも幸せになれそうですよ。
春の雪のなか、こんなお店で熱燗を交わせる親友などいたら、もっと素敵でしょう。井上先生、こんどはご一緒したいですね。