日本ラーメン協会での打ち合わせのあと、協会の東京事務所ディレクター、どるちゃんの案内で、表参道ヒルズのラーメンのフルコースに出かけました。護国寺にある人気店ちゃぶ屋のフレンチスタイルバージョンです。
まずはヴィシソワーズ。真冬のヴィシソワーズとは意外ですが、ラーメンスープでのばしたまろやかな舌触りと味わいで、驚きます。しかも冷製とはいえ、常温に近い温度帯。この場所でラーメンのフルコースなんてナンセンス、と小ばかにしていた私も、ノックアウトされてしまいました。オーガニックワインのチョイスもさすがで、まずは2005年シチリア、ミチーケ家のカタラットからです。
昆布締めに添えてあるデトロイトがエシャロットの輪っかで束ねてある・・というお茶目さも素敵、3品目はPhotoにあるように、3分間の味つけ玉子、生ハム添え。ぐちゃぐちゃ玉子にラーメンスープのジュレ、香り豊かな生ハムがあいますね。このへんから赤にいきたくて、2004年フランスランドックルーション地方タリ家のメディタシオン。これはシラーとエジオドーラという幻の品種が半々で、名前のとおり瞑想、大人の芳香です。見た目ほど重くないのも瞑想っぽくて、合いました。何度も来ているどるちゃんも、これは珍しいと喜んでいました。
そしていよいよスシスタイル。握りにみたてたラーメン使いのにぎり風。スプーンにのっているのでぱくっとひと口でいただけるのも、嬉しいです。お店よりでかい自家製麺工房をもつちゃ屋さんならではの、細麺。これに魚介や松沢牛やら・・・なんて贅沢なひと口麺でしょう。
天元豚のローストのあとは、いよいよ〆のらぁ麺です。
まずスープがうまい。30種以上の素材が使われていて、しかもコラーゲンたっぷりなのか、唇がコラコラ状態なので、聞いてみると、サメ系まではいっているそうです。これなら毎日らぁ麺だけでも食べたい~!!
オーナーシェフの森住さんは、フレンチ出身。見習い時代、まかないをまかされたとき、パスタマシーンで作ったラーメンを先輩らにほめられ、ここまでこられた方なのです。
フォークやナイフは、テーブルの引き出しにはいっているのですが、お皿からインテリアまで、ほんとにセンスがいいのです。それがお皿の上でも発揮され、私はこの上なく満足しておりました。デザートも杏仁豆腐ですが、2層になっていて、上の部分があわ立ててあります。こういうちょっとしたひねりが嫌味なく演出され、森住ワールドの次の手を期待させます。
「また必ず一人でも立ち寄りたいお店」リストに入れさせてもらいますね。それにしてもどるちゃんのお目はたかいですぅ~!